Central Park

Leaf

2010年05月09日 12:00


セントラルパークについて


エグゼクティブのための知的情報誌 "AGORA" より

Central Park from New York というコラム(抜粋)をご紹介。





*セントラルパーク の誕生は 約150年前の1859年のことである。

当時のニューヨークは 都市の拡大が急速に進む一方

住民は狭い地域に密集して暮らし 上下水道整備もなく

農場から汚水が流れ出し 工場の煙で大気も汚染されていた。







こうした中 健全な市民生活を取り戻すためには

公園の設置が急務との機運が高まり

ジャーナリストや建築家などの知識層からはじまった運動は

政治家やビジネスマンをも巻き込み 遂に行政を動かすことになる。





1857年 公園の設計家として ランドスケープ・アーキテクトの

フレデリック・ロー・オルムステッドと建築家カルバァート・ヴォークスが選ばれ

彼らが提唱したのが "Greensward (芝生計画)" であった。





セントラルパークが初夏を迎える頃 催しで活気に満ちてくるが

最大規模のイベントは 7月中旬 ニューヨーク・フィルハーモニックの

無料コンサートで ワインや料理を片手に 夏の夜を楽しむことができる。





幼い頃このコンサートを訪れたことがあるという

指揮者のアラン・ギルバート氏は 頬を紅潮させて語り

「ここはニューヨーク・フィルが市民と一体化できる特別な場所。

この美しい公園で多くの聴衆と交流ができることをとても誇りに思います」





セントラルパークの活動予算は 年間2700万ドル(約254億円)で

うち85%は CPC(民間非営利団体)が資金集めを行ない

その大半は 個人や企業からの寄付で賄われていて

中でも個人献金が最大の収入源となっている。

市民ボランティアも 公園の維持運営に欠かせない存在で

CPCを通じ労働奉仕を行なう人は400人に及ぶ。*






セントラルパークは 世界一大きい人工公園といわれますが

実際パークを歩いてみて そのスケール感に驚くと共に

人生を楽しむという価値観や心を育む環境など

生活文化の違いが感じられました。





セントラルパークは一時期 市の財政難で管理できず

芝が枯れ落書きなど荒れ放題で 危険の象徴とされましたが

有志の呼びかけによる市民団体と 市が条例を制定したとのことです。







世界の主要都市である ニューヨーク パリ ロンドン ローマを歩き

都市計画の思想が 長期的視野でつくられるているのに対し

わが国は 経済優先で思想なき都市計画と実感。


わが国の大都市は 思想を感じる魅力のある街でしょうか・・

比較論ではないですが 長期的視野にたつ都市計画で

洗練された大人の街になることを願いたいです。


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