Paris café
パリのカフェ
FIGARO パトリス・ルコント "パリのカフェ" より
"私はカフェという飲み物が好きだ。
とくにおいしいものが。
私はカフェという場所が好きだ。
どんなカフェも。
パリにはいたるところにあって素晴らしい。
どの街角にもある。
私はどんな類のカフェにも入るしそこで幸せな気分に浸る。
客の姿を眺めたり サーブしてくれるギャルソンや
帳場にいる主人を観察したり。
私の楽しみは常連客になることではなく
常連客を眺めることだ。
ビールを飲みながら世直しを語るものがいれば
作り話を語る者もいる。
眺めることでいつも多くを学んできた。
どの場所のなじみにもなりたくないし
行く界隈によって異なるカフェの扉を開けたいと思う。
だから 本当はどのアドレスも挙げたくない。
すべてのカフェが素晴らしいのだから!"
* * * * * * * * * *
パリは視線の街といわれていますが
カフェテラスに座り道行く人と
カフェに座っている人が
お互い見たり見られたりして
感性を刺激する特別な場所とのこと
カフェには本や新聞を手にして訪れ
自分だけの時間をゆっくり過ごす文化があり
わが国のように群れあって大声で話すことはない
ギャルソンも手馴れたもので
サービスが必要なときだけやってくるが
一人で物思いに浸りたい時は気遣ってくれる
カフェ文化の発信地には
自分だけの豊かな時間があり
芸術家が古きよき時代に思いを馳せ
100年前のインテリアがそのまま残る文化
パリの街には いたるところに趣きのあるカフェがあり
一人ひとり日常生活の一部として溶け込み
自分の時間を大切にする文化を感じる街
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