Leadership
リーダーシップ
強い倫理観で率先垂範
"正々堂々"の選択で経済界を覚醒
丹羽宇一郎著 「人は仕事で磨かれる」より
伊藤忠商事の社長就任一年後の1999年
3950億円もの不良債権を一括処理
その後急速に会社業績を回復
一括処理決断までの葛藤
「百十数年にわたる伊藤忠の歴史を
私が幕引きすることになるのか・・
こうした具合にもう十回以上
やるべきかやらざるべきか逡巡しました・・
それが一週間ぐらい続きました・・
夜中に目が覚め寝付けないこともありました」
社長として自分の報酬返上を独断で決定
役員からも給料返上するとの申し出
責任所在が曖昧になる為拒否
丹羽は旺盛な読書家
「娯楽のための読書というのは
太い幹を育てようと思うときに
雑草を育てているようなものでしょう。
太い幹をつくろうと思うなら
たえず考えながら本を読むことです。
物事を掘り下げて考える力や本質を捉える力は
読書をすることで養われていきます」
丹羽の経営哲学の根底に普遍的な倫理観
「経営者が強く正しい倫理観を持つことは
資本主義経済の中でもきわめて
重要な役目を果たします・・
社員はこうして通勤している。
どうして私だけが空調の効いた
運転手つきの車で出勤していいのか・・
そんな生活が続けば強欲や傲慢 不遜といった
人間の業はいずれ増長していくでしょう。
倫理観をいつの間にか忘れてしまう・・
社員はトップの背中を見て判断する。
だから経営者は嘘をついてはいけません。・・
たとえば電車通勤をすると言ったなら
雨が降ろうが槍が降ろうが電車で通勤する。
給料を返上すると宣言したならかならず実行する」
"いわしは頭から腐る"と俗諺にあるように
多くの場合トップに倫理観がないから
企業の隅々にまで腐敗が広がる。
トップや役員たちの人間的資質
強く正しい倫理観と勇気ある正義感
独裁に対し面従腹背では最悪結果は当然
*10/21 静岡新聞 朝刊(27面) "お知らせ" に掲載
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